陸沈

論語 (岩波文庫 青202-1)

論語 (岩波文庫 青202-1)

 

論語

『子曰、温故而知新、可以爲師矣』

この条を敷衍(ふえん)して、後漢の思想家の王充が「論衡(ろんこう)」の中で

『古きを知りて今を知らざる、これを「陸沈(りくちん)」という』

『今を知りて古きを知らざる、これを「盲瞽(もうこ)」という』

僕には師と喚べる人が居ませんでしたから 若い頃 図書館に通い古人の本を書き写したり 書架に眠ってる本まで 引っ張りだしては読んでいました

その中に『和漢三才図会』という江戸中期(1712年)に編纂された百科事典

中國の明の時代の『三才図会』を模して我が国のを30年も掛けて編纂された

内容は「天・地・人」全般に渡り記されています

編纂されたのは医師の『寺島良安』ですから、漢方薬鍼灸に関する記述には非常に教えられました

伊予の今治市や横を流れている蒼社川の生い立ちや特産品なども詳細に記されています

古きことは学びましたが新しきことは ほとんど知らない

正に、「陸沈」

荘子に拠ると、『「陸沈」は地面の上で沈む、ということで、世間に隠れて目立つことのない隠者として生きること』

まるで、「蜘蛛の巣🕸️」

蜘蛛翁