悲喜交交

 

 悲しみと喜びを同時に、また代わる代わる味わうこと

 「交交」は、「こもごも」と読み、入りまじるさま

 また、次々とやってくるさま

 ここ2〜3ヶ月前から、朝夕、隣りの土手の堤に座りながら野良猫に餌を遣って喜んでいる爺さんがいる

 歳を訊くと僕と同じ辰年であるが、早生まれである

 言葉の訛りが九州らしいので、出身は福岡らしい

 話しを訊くと、嫁はんは早く亡くなり子供はいない

 流れ流れて、店の近くに引っ越して来た❗️と

 至って健康的である‼️

 一日中何にもすることがなく、猫と戯れることが唯一の愉しみのようである

 店と土手との距離はほぼ10メートル

 外に居るか、家の中に居るかの違いである

 家の中に居ると雨露をしのぐことは出来るはずであるが、如何せん我が店は雨漏りが酷いし、風も吹き込む

 以前、読んだ本の中に「人は故郷を求めている❗️」と

 この店で育った我が輩には、やはり此処が「故郷」である

   さとふる翁