盆暗

 

 先日、図書館に行くと「リサイクル本」というコーナーがあった

 目についたのが、安部譲二著の「ちんぴら渡世」

 面白そうなので早速カウンターに持って行った

 「この本は返却しないで下さい」と🫨

 「保存年限を経過した雑誌や寄贈本(所蔵資料と重複する本)などを市民の皆さまに無償でお譲りしています」

 読み始めたら、返却無用の意味に納得した

 現在では、「有害図書」なんでしょう⁉️

 戦後混乱期のヤクザとパンパン(外人相手の娼婦)の生き方が詳細に書かれている

 ヒロポン(覚醒剤)の打ち方やあられもない娼婦の様子等々がこと細かに書かれている

 ボンクラについて、漢字では「盆暗」と書くと

 これは博打(ばくち)場での言葉である❗️と

 「盆が見えるというのは、目が利くとか察しが早いという意味で、その逆が、盆が見えない"盆暗"なのだ」と

 戦後の荒廃してた頃を知るには 珠玉の一冊

 安部譲二著なんだから、当時の闇世界の実態を描いているんだろう

    盆暮翁