朝の日課の水撒き
庭は広くはないんですが、自宅を囲むように巾I mほどの農道があり、今は使われでないので我が家の野菜や樹木を植えていますから距離は結構長い
ですから、3ヶ所の水道栓から水撒きをしている
一昨年、戴いた「木槿(むくげ)」が真っ白な花を咲かせていました
千利休の孫の宗旦が好んだ木槿は中心部が朱色で「宗旦木槿」と喚ばれています
僕はこの「宗旦木槿」が苦手で、我が家の真っ白な木槿を気に入っています
真っ白な「無垢」な花を眺めていると、お釈迦さまの弟子のことを思い出した
「お釈迦様のお弟子の中に、「周利槃特(しゅりはんどく)」という、とても物覚えの悪い方がおられた
周利槃特は、自分の名前すら覚えられないので、いつも首から名札をぶら下げていたそうな
お釈迦様のありがたい教えも、朝に覚えても昼にはすっかり忘れてしまう
そんな周利槃特にお釈迦さまは「自分が愚かであることに気がついている人は、智慧のある人です
自分の愚かさに気が付かないのが、本当に愚かな人です。」と説き
周利槃特に「塵を払おう、垢を除こう」と唱えながらほうきで掃除をするように指示した
それから周利槃特は、雨の日も雪の日も、暑くても寒くても、
一日も休むことなく「塵を払おう、垢を除こう」と唱えながら掃除を続けた
そしてある日、「そうだ、塵や垢とは、私の執着のこころのことだったのだ」と気が付き、ついに悟りを得るに至った
その後、周利槃特が亡くなったお墓の後に、珍しい植物が生えてきた
周利槃特は首から名札をかけていたので、その植物には「茗荷(ミョウガ)=自分の名前を背負って歩く人」
という名前が付けられたということ」
塵も垢も無い真っ白な木槿(むくげ)を「無垢」と喚ぼう
垢付き大明神翁