春夏秋冬

 僕等が小さい頃は『非日常』=「ハレ」と『日常』=「ケ」がはっきりしてた

 『非日常』の時は「晴れ着」やら「余所行き」などの格好をさせられた

 食事も正月や誕生日等は特別であった

 誕生日の日は僕だけが牛肉を食べさせてくれた❗️

 だから、季節の行事が待ち遠しくてたまらなかった

  あの頃の野菜と云えば地の野菜しかなく、ハウス栽培とかなかったから食卓には季節の野菜しかなかった

  子供の頃のファストフードと云えば、薄い溶き小麦粉を敷いてモヤシを載せただけの「お好み焼き」であった

  10円か20円ぐらいだった

  季節感の無くなった今頃になって『泉谷しげる』の『春夏秋冬』を思い出す

 『季節のない街に生まれ
   風のない丘に育ち
   夢のない家を出て
   愛のない人にあう

人のためによかれと思い
西から東へ かけずりまわる

やっと みつけたやさしさは

いともたやすくしなびた

春をながめる余裕もなく
夏をのりきる力もなく
秋の枯葉に身をつつみ
冬に骨身をさらけだす

今日ですべてが終るさ
今日ですべてが変わる
今日ですべてがむくわれる
今日ですべてが始まるさ』

  50年前に「泉谷しげる」は感じていたんだから凄い奴だ❗️

 「季節のない時代に生まれ

    恐怖吹き荒れる時代に育つ」

                   春夏冬翁