この字の成り立ちは、「口と犬」で旧字は『器』であった

いつの間にか、「器」は大きくなければいけないようになった

老子も、「大器晩成」なる言葉も遺している

この「器」が大きく成るのと反対に『知足』なる言葉もある

『知足』を知るには、「器」は小さく成らなければ、益々大きく成ると いくら注ぎ込んでも足らない❗️ことに

字というものは簡素化すれば、元の意味が脱落して行く

例えば、「徳」という字

「素直な心で行く」という意味を併せて、元は『德』であった

「直」という字の「目」を横にして「罒」にし その下に「一」を置いて『德』だったのを いつの間にか「一」を外して『徳』にした

僕は34歳の時に「器」を持たないことにした

「器」には「縁」があるが、その「縁」を取っ払った

「器」を「手の平」にした

掬える量は僅か

その僅かな水を戴くだけである

「知足」とは「手の平」に有り

無量翁