悠然たる男

 

ある本📖の一節に、『旧字の「藝」の中には「執」という字があって、一途に打ち込むから本物の「藝」であったが、「執」を失くしてから「芸」となり軽薄な芸ばかりになった❗』と嘆いていた

主役を盛り立たせるに名脇役の存在が必須であるように、悠然たる男に成るには身に付ける「小道具」が粋であらねばならぬ

服・靴・眼鏡・時計・万年筆等々

ここまで書いて来て、自分には「悠然たる男」に成る為の「小道具」を一切持ち合わせていないことに愕然😵としている

若い頃から酒に溺れてゐるから小道具は悉く身から離れて行った

だから、小道具は自身にとっては無用の長物

執着しようにも小道具が勝手に去って行く

単に身から出た「錆」

この錆びた屑鉄を20年ほど前に拾って後生大事に鞄の底に仕舞ってて 時折 取り出して 手の中で戯れてゐる

錆翁

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